1983年に創業して以来、私たちは豆の素材選びから製法に至るまで、徹底したこだわりを持ち続けてまいりました。国内で唯一、電気による豆焙煎を行っているのもこだわりのひとつです。
80年大切に受け継がれてきた電気回転機と、熟練の職人による技術を融合させた製法で、お豆一粒ひと粒に火を通しています。
私たちが目指すのは、素材本来の風味を最大限に引き出し、やさしく心温まる味わいのお豆をお届けすることです。昔ながらの製法を守りながらも、徹底した品質管理を続け、安全と安心をお約束します。
老舗の味を守り抜く
お豆のピープルお豆のピープルでの電気焙煎の歴史は、渋谷区代々木八幡駅の老舗豆屋「田中ピーナッツ」とのご縁からはじまりました。1913年に創業した田中ピーナッツは、国内では珍しい電気による落花生の焙煎を行っており、製造元として多くの店に愛されていました。しかし、後継者不足により、歴史ある店も廃業を迎えることになります。
廃業の知らせのなか、電気焙煎による独特の味わいに深く魅了されていたのが、田中ピーナッツから落花生を仕入れていたお豆のピープルの前社長。「この伝統の味を絶対に残したい」という強い想いを胸に、焙煎技術を受け継ぐ方法を模索しはじめました。
そこで、同じく田中ピーナッツから仕入れを行っていた越後屋の紹介により、ひとりの熟練した職人と出会います。この出会いが、伝統技術継承への大きな転機になったのです。
2000年の田中ピーナッツ廃業に伴い、80年使い込まれた電気回転機はお豆のピープルへと受け継がれました。こうして、お豆のピープルは長年受け継がれてきた電気焙煎の伝統技術を守りぬき、職人の技術と共に、現在に至るまで変わらぬ味わいをお届けしています。

みずみずしさを閉じ込めた
こだわりの電気焙煎電気焙煎の最大の魅力は、豆本来の水分を適度に保ちながら焙煎できることです。みずみずしくふっくらとした仕上がりを実現できる電気焙煎は、唯一無二の食感と風味を生み出します。
一般的に豆の焙煎はガスを用いた製法が主流ですが、ガス焙煎は水分が残りすぎたり、豆特有のカリッとした食感を引き出しにくかったりする場合があります。一方、電気焙煎では水分のバランスが絶妙に保たれ、外側はほどよい歯ごたえを保ちながら、内側にしっとりとした食感を残すことが可能です。
使用している電気回転機は、国内でわずか4台しか製造されておらず、現在も稼働しているのはお豆のピープルの1台だけ。ほかでは決して味わえない、お豆の特別な食感をお楽しみいただけます。

豆本来の味を引き出す
職人の技術伝統の味を守り続けるためには、機械だけではなく、職人の確かな技術力が欠かせません。焙煎時は温度を細やかに調整しつつ、必要に応じて機械を一時停止し、豆の状態を見極めながら丁寧に仕上げています。
湿度や気温に合わせて機械の回転数を変えたり、焙煎中の音に耳を澄ませたりと、細やかな調整を行うことで、素材の魅力が十分に引き出されるのです。一粒ひと粒に心を込める姿勢が、お豆のピープルの品質を支えています。
お豆のピープルでは、職人が機械のメンテナンスから豆の仕入れまで、すべての工程に携わっています。実際に生の豆を口にして味を確かめ、1番質のよいものだけを厳選して仕入れる徹底ぶりは、まさに職人ならではのこだわりです。
豆の性質と機械の扱い方を知り尽くした職人の手によって生み出され、時代を越えて愛され続けているおいしさをぜひお試しください。
